どっと読む2/27号(第1070号)
東京株式市場、34年ぶりに史上最高値
2月22日、東京株式市場で日経平均株価の終値が3万9098円68銭となり、これまで最高値だった1989年12月29日以来約34年ぶりに史上最高値を付けた。2023年度の企業業績が過去最高水準になる見通しに加え、外国為替市場での円安ドル高基調にあることから輸出企業の業績を押し上げ、ハイテク関連株を中心に買い注文が広がった。株式市場では長く続いたデフレからの脱却が近づいたとの受け止め方が広がっている。
コロナ公費負担支援、4月から撤廃へ
政府は新型コロナウイルスの治療や医療提供体制に関する公費支援を3月末で終了することとした。これにより、高額な治療薬代は医療費の窓口負担割合に応じて1~3割の自己負担になるとともに、入院医療費の公費支援も打ち切られることとなる。4月からは通常の医療体制となる。公費負担がなくなることで、重症化予防に用いられるラゲブリオを使用する場合には、1日2回5日分の1処方当たり約9万円のうち、3割負担の場合には約2万8千円を自己負担することになる。
2024年度予算、42道府県で予算縮小
共同通信の集計によると、42度府県が2024年度一般会計の歳出が前年度を下回ることが明らかになった。新型コロナウイルス5類移行に伴い、対策費が減少したことが影響している。また、歳入では地方税収が好調な企業業績を背景に法人関係税収が伸びるものの、定額減税で住民税が全体で3千億円超減少し、25道県が税収減を見込んでいる。このため、政府は特例交付金を配分し減収分を全額穴埋めすることになっている。また、各都道府県の歳出で少子化対策を強化する向きが多くなっている。
1月貿易収支、2カ月ぶりに赤字に転じる
財務省の発表によると、1月の貿易収支は1兆7583億円の赤字となったことが明らかになった。2か月ぶりの赤字となる。輸入額は前年同月比でマイナス9.6%の9兆910億円で10カ月連続の減少。輸出額は前年同月比プラス11.9%の7兆3327億円となり、2カ月連続で増加となり、1月としては1979年以来最大となった。1月の貿易収支は赤字だったが、過去最大となった前年同月と比べると赤字額は半減している。
2024年賃上げ予定企業は85.6%
東京商工リサーチのアンケート調査によると、2024年度に賃上げ予定の企業は85.6%に上ることが分かった。規模別にみると、大企業が93.1%、中小企業が84.9%となっている。賃上げの内容では「ベースアップ」との回答が62.5%上り、前年度より6.1ポイント上昇している。賃上げに必要なことでは67.0%の企業が「製品・サービス単価の値上げ」と答え、2024年度に賃上げを実施しない企業のうち53.8%が「価格転嫁できていない」と指摘した。
気象庁、スパコン更新で精度高い予測
気象庁は気象予測の精度高めるために新たなスーパーコンピュータを導入し、3月5日から運用を開始する。とくに、各地に被害をもたらす線状降水帯について、地域をより細かく絞った予測を可能とするとしている。新たに導入するスパコンは従来と比べ、処理性能は約2倍になり、線状降水帯の予測はこれまで5キロ四方を対象に出しているものから、半日前の発生予測を2キロ四方にまで対象エリアを絞り込むとしている。
日本への好感度、タイが最も高い90%超
公益財団法人新聞通信調査会が発表した世界5カ国で実施した世論調査で日本に対し「好感が持てる」割合が最も高かったのはタイの91.1%だった。調査は米国、英国、フランス、韓国、タイの5カ国で行われ、対日好感度はタイに続き、フランス(81.5%)、米国(80.4%)、英国(71.1%)、韓国(44.0%)が続いた。韓国では対日関係の改善を反映し、2年連続で過去最高を記録している。調査は2015年から中国を加えた6カ国で行われてきたが、中国からの断りがあり、今回調査は外れた。
成人男女の8割が「なんとなく不調」
漢方薬メーカーのツムラが20~60代の男女を対象にした意識調査で、「なんとなく不調を感じた経験」を尋ねたところ、80.0%の人が体調の悪さを感じていたことが分かった。世代別では30代女性が最も多く、90%が不調を感じていた。症状で多いのは(複数回答)、「疲れ・だるさ」(53.4%)、「目の疲れ」(49.7%)、「肩凝り」(48.1%)などだつた。不調の要因では(複数回答)、「睡眠不足」が最多だった。また、1か月のうち不調を感じる日数は平均9.5日だった。